ドイツの大学院に留学するべき理由
ドイツの大学院留学
ドイツの大学院のプログラムは、世界中の学生が出願することができ、400以上の大学が10,000以上の豊富なプログラム(学部・専攻)を展開しています。海外の学生からの人気も高まり、更に多くのプログラムが全授業を英語で提供し始めていて、その殆どがドイツ語力を全く必要としていません。これらの背景から、高いものだとクラスの学生の50%を留学生が占めています。
他の国とは異なり、ドイツでは留学生でもアルバイトが可能となっていて最低賃金は時給2000円を超えます。更に、多くの日本企業はヨーロッパ統括支店をドイツに設置しており、日本人の学生アルバイトを積極的に雇っています。ドイツでも活発な日本企業は、トヨタ、日産、三菱、パナソニック、富士通、日立、ブリジストン、武田薬品などがあります。もちろん、現地企業やアメリカ企業などでの接客業、オフィスワークのアルバイトも可能です。
ドイツの大学院に入学する条件とは?
ドイツの大学院に留学するには、主に2つの条件があり、1つはBachelor(学士)を持っていること、もう 1つは語学力(英語orドイツ語)の証明です。出願先のプログラム(学部・専攻)がどちらの言語で授業をするかによって、どちらの語学力の証明が必要かが変わります。稀に、両方の語学力を必要とするプログラムもあります。語学力の条件についての詳細は、別の記事、英語力の条件とドイツ語力の条件をご参照ください。
プログラムによっては、追加で条件を設定していることもありますが、通常この2つが揃っていればドイツ大学院への道がひらけます。通常、ドイツの大学院では入学試験が行われません。
日本の大学卒で、ドイツの大学院に進学できる?
もちろんできます!ご自身の日本の大学卒業の学士(Bachelor)はドイツのBachelorと同じレベルと判断され、ドイツの大学院へそのまま行くことができます。少し注意するポイントとしては、ドイツの大学は、Bachelor(学士)とMaster(修士)の一貫性を重視します。この意味としては、通常、日本の大学で専攻された分野と同じ、もしくは関連する分野でないと、ドイツの大学院への進学は認められないということです。通常、Bachelorで学ばれた分野と全く異なる分野にMasterから進まれることはできません(MBAは例外)。
専攻を変えられたい場合はセカンドバチェラーという形で、もう1つBachelorを取得します。ドイツではあまり珍しいことではなく、Bachelorを複数の分野で所持している人も多くいます。日本では、大学院(修士)は大学(学士)の後に行く場所とされていますが、ドイツでは、大学で学んだ内容を深める場所が大学院という位置づけです。
ドイツの大学院に留学するメリット10選
修士の学位を取得するメリットはたくさんありますが、私たちの記事では、ドイツで修士を取得するメリットについて特にご紹介します。主なメリットは下記です。
- 世界クラスの教育が受けられる
- 学費無料
- 英語で授業が受けられる — ドイツ語力不要
- 生活コストが英語圏に比べて安い
- 経済大国で、就職が売り手市場
- 留学生でもアルバイト可能
- 旅行がしやすい — フランス、スイス、ベルギーなど9カ国が隣接
- 卒業後18ヶ月の就職活動期間のビザがもらえる
- 留学生のコミュニティーがある
- 受験勉強は不要
メリットの詳細はこちら:https://gogermany.jp/reasons-to-study-in-germany/
ドイツの大学院に合格するのは大変?
この答えは、色々な側面に影響されるため、「日本の大学院に合格するのは大変?」と聞かれた場合と同じくらい一概に回答するのは難しいです。例えば東京大学大学院に合格するのは、他の大学院と比較して難しいと思います。
日本の大学院との大きな違いは、ドイツでは、大学院の名前以上に、学ぶ分野やプログラムの内容が大きな影響をもたらします。
学ばれたいプログラムの内容や分野が人気であるほど、そのプログラムに合格するのは難しくなります。多くのプログラムが、大学(学士)時代のGPA2.5、もしくはそれよりも良いことを条件としていますが、これが満たせていても合格が確約されるわけではありません。逆にGPAの条件を設けていないプログラムもありますが、その場合はGPAが2.5より悪くても必ず合格できるという意味でもありません。
ドイツの大学院の選考プロセス
多くの大学院(Masterプログラム)は、ランキング付けする方法を採用していて、出願者を様々な側面(GPAやエッセイの内容など)からランク付けし、ランキング上位の出願者一定数に合格を出す形式です。従って、他の出願者のレベルによって、ご自身が合格できるかどうかを左右します。結果として、今年不合格でも来年合格ということもあり得ます。
一般的なランキング基準
- 大学時代BachelorのGPA
— 通常、BachelorのGPAがランキングにおいて最も比重が大きく、全体の50%以上を占める場合が多いです。 - 大学Bachelorのprogram内容(専攻内容)
— 大学院のプログラムは、ご自身の大学での専攻内容が、大学院のそれとどれだけフィットしているか重視します。日本では軽視されますが、実はGPAと同じくらいドイツでは重要です。 - 志望理由書
— Masterプログラムによっては、志望理由書の提出を求めるものもあり、その場合、全体の10~20%ほどの比重で加味されます。 - 就業経験
— 大学院のプログラムでは、専攻に関連する就業経験(インターンシップ含む)があると、加味される場合があり、これは全体の5~10%ほどです。 - Standardized Graduate Tests
— 特にビジネス・経済学方面の大学院のプログラムに出願される場合、GMATやGREの試験(アメリカの試験)の結果が良いと、ランキングに影響する(加点される)こともあります。通常、受験必須ではなくボーナスポイントを得られるオプションです。
ドイツの大学の選考プロセスに関して特筆した記事もあり、そこでは日本式のGPAをドイツ式に変換するツールもありますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
私たちの留学プランニングでは、ご自身が出願を希望される大学院のプログラムについて、どのような選考プロセス、ランキング基準を設けているのか、詳細な情報をご説明します。それにより、合格の可能性が現実的にあるのかどうかを知ることも重要ですので、ドイツ大学院の専門家がアドバイスさせていただきます。
留学生がドイツの大学院に合格できない理由No.1は?
ドイツの大学院に出願する留学生が犯してしまう最も多い失敗例は、GPAの低さ(成績の悪さ)でも、語学力の低さでもありません。ドイツの大学院(Master)は大学(Bachelor)との一貫性を重視することが理解できていないことです。ドイツの大学院のプログラムは大学の上に積み上がっています。そのため、大学院から専攻を変えることは通常できません。
では、ドイツの大学院は、どのように一貫性をチェックするのでしょうか。多くの大学院のプログラムは出願の条件として、特定の分野で特定の単位数をBachelorにて取得していることを求めています。
例えば、経済学部のドイツの大学院のプログラムを見ると、経済学の分野で何単位以上、経済学に密接に関係するのは数学であるため、数学の分野でも何単位以上取得していることを条件とします。
この単位数が数単位であれば、経営学部のBachelorを取得している方でも満たせるかもしれません。その場合は、出願の資格が認められます。一方で、この条件が何十単位も求められる場合、経済学部のBachelorをお持ちの方でも、経済学以外の選択科目を多く取ってしまっていたり、日本の大学出身の方で多いのは、数学の単位があまりなかったりして、条件に引っ掛かる場合があります。経済学部卒なのにドイツの大学院の経済学部に進学できないことになります。
単位数以外にも、専攻名プログラム名から判断される、基準を設けているドイツの大学院もあります。
ご自身が出願される大学院について、これらの出願条件を理解していないまま、とりあえず必要な書類だけ揃えて出願してしまうと、なぜかどの大学院からも合格がもらえない事態に陥ります。
手間・暇かけて出願しても、出願の条件で引っ掛かると、選考すらしてもらえない、志願者として考慮すらしてもらえず、即不合格となるのでもったいないです。
GoGermanyができること
留学プランニングでは、ご自身のBachelorを分析し、ドイツの大学院それぞれの条件と照らし合わせ、ドイツの大学院の専門家がアドバイスします(そのためにBachelorの成績証明書を共有いただきます)。
ご自身が理想とするプログラムのご提案が必ずできるわけではありませんが(文学部からITのプログラムに大学院で留学することをご希望されても叶えられない可能性が高いですが)、ご希望になるべく添える大学院のプログラムで、出願の条件が満たせるものをご提案することが可能です。
また、大学院によっては、例えばITとビジネスの融合したプログラムを提供しているものもあり、経営学のBachelorからIT方面に、ある意味では専攻分野の変更が叶うこともあり、そういった選択肢も含めて専門家が考慮し、一緒にベストな道を考えます。