日本とドイツの大学の違い

日本とドイツの大学の大きな違い7選

ドイツと日本の大学合否選考(大学受験)の方法の違い

ドイツでは、ほとんどの大学で入学試験を受ける必要がなく、主に高校や大学の成績、場合によっては英語資格も評価され、合否が決定します。日本のような個々の大学の入試対策などしなくていいのは、気持ちが楽ですね。一方で、レベルの高い大学を目指すならば、普段の学校生活で良い成績を取っておく必要があります。評価の対象が日本とドイツでは全く違います。

例えば、ご自身の評定(GPA)はドイツではどのように換算されるかなど、こちらの記事ではさらに掘り下げて選考方法を解説しているので、ぜひ見てみてください。

ドイツと日本の大学の学費の違い

ドイツの大学は90%くらいが公立で、公立の大学は学費が無料です(一部例外あり)。

ヨーロッパでは学費が無料の国も多いですが、それはあくまで、自国やEU圏内の留学生に限定されることがほとんどです。全世界の留学生にまで政府が学費を負担してくれる国は稀で、その点でドイツは特別と言えます。

政府が負担するということは、間接的にドイツ国民が負担していることになりますが、ドイツ国民は怒らないのでしょうか?学費無料の背景や、長い歴史については、こちらの記事で解説しています。

ドイツと日本の大学の在学年数の違い

日本では一般的に4年で、留年することに良いイメージがないので、4年で卒業すべきという考えがあります。ドイツでは一般的に3~3.5年で卒業ができます。期間は異なりますが、取得できる学位は日本もドイツもBachelorで、同じ学歴となります。

ドイツでは学費がかからないことから、在学中に1年間バックパッカーで世界一周したり、インターンシップに専念するので大学に行かない年があったり、半年はバイトにフルタイムで入ったりと、色々な理由で学校を長期間休むことが珍しくありません。なので、在学期間が長くなりがちです。

在学期間が長くなるのは、就活で響くのでは?という日本人のお客様の不安も耳にしますが、ドイツやヨーロッパでそのまま就職するのであれば、心配は不要です。その期間なにをしていたのか、きちんと説明できれば企業側は全く気にしません。日本で就職活動をするにしても、海外大学卒で、1年間はこれに集中していましたと説明できれば問題ないです。むしろ経験豊富と捉えられ、ポジティブな印象になりますし、ドイツの大学は3年間というのは日本ではあまり知られていないので、企業の採用者には休学していたことが分からない可能性もあります。

ドイツの大学は卒業するのが大変?

よく、海外の大学は入学するのは比較的簡単で、卒業する方が大変と聞きますが、間違いではないです。

そんな中、ドイツの大学は卒業まで5,6年かかることも多いので、ドイツも卒業するのがすごく難しいと捉えられがちですが、先程述べた通り、バックパッカーなど、他のことに時間を使っていたというケースも多いので、そこまで卒業に関して心配しなくて大丈夫です。

日本のように簡単に卒業という訳にはいかないですが、きちんと勉強していれば、問題なく卒業できます。

ドイツと日本の学年の概念の相違

ドイツの大学では、学年の概念が強くありません。というのも、必修科目はあるものの、どのタイミングで受講しなければならないという決まりが特にないので、同じ授業でも、1年生や3年生が混ざっています。

また、受講する順番も決められていなかったりします。なので、「数学1」と「数学2」という科目があれば、「数学1」から受講することを推奨されますが、「数学2」から受講することも可能です。

よく、編入を希望される方に、「何年生から編入できますか?」と聞かれますが、特定の学年に編入するというよりも、1年生と同じように入学し、日本で既に取得した単位を振り替え、それでも卒業までに足りない単位を、1~3年程かけて取っていくという形式になります。振り替えられる単位が多いほど、在学期間を短くできる(ドイツで取得するべき単位が少ない)ことになります。

ドイツと日本の大学の単位基準の違い

日本の大学の1単位というのは、ドイツでは2単位(ECTS)に換算されることが多いです。厳密には2弱ですが、大学は2として計算することがほとんどです。

ドイツに編入を考えられている場合は、単位の振替ができることが多いので、参考にしてみてください。さらに細かく計算されたい場合は、こちらの記事をご参照ください。

ドイツでの学生による自治

ドイツの大学には、Allgemeiner Studierendenausschuss(AStA)というものが設けられており、国の政治のように、学生が、学生の立候補者に投票し、選出された議員たちStudent parliament(StuPa)で更に選出されたAStAというグループが、教授たちのグループや大学事務局グループと議論することができます。

議論する内容は、大学の新校舎の設立や、新しい専攻の開設、専攻に含むべき授業についてなど、大きな決定の場合もあります。

ただ、どの程度大きな議題にAStAが参加できるかは、大学によって異なります。

AStAが盛んな大学は、上記のような大きな議題に参加しますが、あまり盛んでない大学は、小さい話題についてしか議論していなかったりします。

いずれにせよ、間接的に大学の決定に携われるというのは、とても興味深いですし、政治のシステムを身近に感じる良い機会だと思います。

AStA盛んな大学だと、投票前に選挙ポスターを用意して、候補者が熱心に、自分が大学をどう変えたいかアピールしているので、是非耳を傾けてみてください。

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