ects_ドイツの単位制度

ドイツの大学の単位制度 ECTS

ECTSシステム

ECTSは“European Credit Transfer and Accumulation System(ヨーロッパ単位互換評価制度)”の略で、ヨーロッパの単位制度です。これは、ヨーロッパ規格を作り、教育において透明性と可動性を高めることを目的として開発されました。

学士(Bachelor)は180~240ECTS、修士(Master)は60~120ECTSで構成されていて、1年で60ECTS取得できることから、その専攻の期間が計算できます。Bachelorは3年が多いですが、日本の4年制大学と同じ卒業資格が得られます。

1ECTSは25~30時間の学習時間と考えると良いでしょう。この学習時間には、大学の授業や予習・復習・課題の時間も含まれます。これを基準に、1年間の学習時間を計算することができ、60ECTS×25~30時間=1500~1800時間となります。

しかし、これは理論的な数字であって、実際の学習時間は、教授、大学、あなたの能力、知識といった要因に大きく左右されます。ECTSの数値は特定の科目における、大学講義の量の指標として使えます。例えば、3ECTSの科目は週1回、90分間の授業と考えられ、6ECTSの科目は週2回、90分授業2連続、9ECTSは週3回の90分授業となります。 特定の科目の学習時間を知る方法は、その専攻のプログラムハンドブック(“Modulhandbuch”)を見ることです。例として、Friedrich Alexander University Erlangen NurembergのInternational Business専攻(Bachelor)という、留学生に人気な専攻のプログラムハンドブックを見てみましょう。専攻の名前と“Modulhandbuch”を組み合わせてGoogle検索すると、次のようなPDF (199ページ)にたどり着くはずです。このハンドブックは、全てのプログラム(専攻)の情報が記載されており、教授の名前や期末試験の種類、ECTSの数値、学習時間などが見られます。

CP, LP, SWS, ECTS

複数のプログラムハンドブックに目を通すと、下記の略語が出てくると思います。

  • CP (Credit Point)
    CPはECTSのことです。一部の大学ではECTSではなくCPという表現を使う傾向があります。ヨーロッパの大学である限り、1CP=1ECTSです。
  • LP (Leistungspunkt)
    LPでも同じことが言え、“Leistungspunkt”はドイツ語でCredit Pointのことです。一部の大学では、プログラム(専攻)の言語に関わらず、全てドイツ語の略語LPを使用しています。
  • SWS (Semesterwochenstunde)
    SWSは、特定の科目について、1週間で何時間、大学で授業が開催されるか示します。2SWSであれば、その科目は1週間で2時間の授業が開催されます。ここで言う1時間は60分ではなく45分なのでご注意ください。SWSは学習時間そのものとは関係が無いです。

日本の単位をECTSに変換

日本の単位とヨーロッパのECTSの間には、残念ながら公式な変換レートは存在しません。なので、大学によって使用する変換レートは異なります。通常、日本の大学1単位=1.5~2ECTSとして変換されます。日本の4年制大学を卒業するには124単位が最低限必要になるので、240ECTSを4年で取得できるヨーロッパの大学と比較することで、日本の1単位=2ECTS(厳密には1.935ECTS)という変換レートが計算できます。例えばUniversity of Goettingenは細かくて、Bachelorについては実際に1.935という変換レートを使っています。

ドイツの大学に編入を考えている場合は、単位振替もできるので、このレートを参考にしてみると良いと思います。

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