ドイツと日本、大学の制度に違いはある?
同じ大学でも、国によって、その制度や特徴が異なります。日本の学生から見て、特にドイツの大学はどのように日本と異なるのか、専門家が解説します。
ドイツの大学入試ってどうなの?
ドイツでは、ほとんどの大学で入学試験を受ける必要がなく、主に高校や大学の成績、場合によっては英語資格も評価され、合否が決定します。日本のような個々の大学の入試対策などしなくていいのは、気持ちが楽ですね。一方で、レベルの高い大学を目指すならば、普段の学校生活で良い成績を取っておく必要があります。評価の対象が日本とドイツでは全く違います。
例えば、ご自身の評定(GPA)はドイツではどのように換算されるかなど、こちらの記事ではさらに掘り下げてドイツの大学の合否選考方法・基準を解説しているので、ぜひ見てみてください。
ドイツの大学は何年制?
日本では一般的に4年で、留年することに良いイメージがないので、4年で卒業すべきという考えがあります。ドイツでは一般的に3~3.5年で卒業ができます。期間は異なりますが、取得できる学位は日本もドイツもBachelorで、同じ学歴となります。
ドイツでは学費がかからないことから、在学中に1年間バックパッカーで世界一周したり、インターンシップに専念するので大学に行かない年があったり、半年はバイトにフルタイムで入ったりと、色々な理由で学校を長期間休むことが珍しくありません。なので、在学期間が長くなりがちです。
在学期間が長くなるのは、就活で響くのでは?という日本人のお客様の不安も耳にしますが、ドイツやヨーロッパでそのまま就職するのであれば、心配は不要です。その期間なにをしていたのか、きちんと説明できれば企業側は全く気にしません。日本で就職活動をするにしても、海外大学卒で、1年間はこれに集中していましたと説明できれば問題ないです。むしろ経験豊富と捉えられ、ポジティブな印象になりますし、ドイツの大学は3年間というのは日本ではあまり知られていないので、企業の採用者には休学していたことが分からない可能性もあります。
ドイツの大学は卒業が難しい?
大学やプログラム(学部)にもよりますが、ドイツの大学の方が日本より卒業が難しい傾向は少しあると思います。
日本の場合、大学の授業に欠席し続けて、授業の内容を理解できていないので期末試験の結果が悪くても、レポートを1枚出せば、教授が優しいから単位をくれる科目もあると聞きます。ドイツではそれは通用しませんし、日本以外の国ではその様な対応はなかなかありません。そのため、日本と比べるとドイツは難しいという印象を受けると思いますが、きちんと授業に出席し、予習復習などもおこない、勉学に励めば、単位が全然取れないという事態に陥ることは、まずないです。
大学やプログラム(学部)によっては、より卒業がしやすいもの、より卒業が難しいものがあるので、それも踏まえながら出願先を検討すると良いです。私たちは、自分自身が卒業生ですし、お客様がドイツ国内、様々な大学に分かれて学ばれているので、その情報をもとに、出願先のアドバイスが可能です。
実際に、ドイツの大学は卒業まで5,6年かかることも多いので、ドイツは卒業するのがすごく難しいと誤解されますが、先程述べた通り、バックパッカーなど、他のことに時間を使っていたというケースも多いので、そこまで卒業に関して心配しなくて大丈夫です。
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ドイツの大学の入学時期はいつ?
ドイツは一般的に10月入学です。入学の時期を含め、留学の準備を始める時期、出願の時期など、タイムスケジュールをご説明しているページをぜひご参考にしてください:https://gogermany.jp/blog/doitsu-daigaku-itsu
ドイツの大学に編入できる?
ドイツの大学では、学年の概念が強くありません。というのも、必修科目はあるものの、どのタイミングで受講しなければならないという決まりがないことが多いので、同じ授業でも、1年生や3年生が混ざっています。
また、受講する順番も決められていなかったりします。なので、「数学1」と「数学2」という科目があれば、「数学1」から受講することを推奨されますが、「数学2」から受講することも可能です。
よく、編入を希望される方に、「何年生から編入できますか?」と聞かれますが、特定の学年に編入するというよりも、1年生と同じように入学し、日本で既に取得した単位を振り替え、それでも卒業までに足りない単位を、1~3年程かけて取っていくという形式になります。振り替えられる単位が多いほど、在学期間を短くできる(ドイツで取得するべき単位が少ない)ことになります。
ドイツの大学編入を考えられる方は、そのメリットやポイントをまとめた記事を、ぜひご覧ください:https://gogermany.jp/blog/kaigai-hennyu-daigaku
ドイツの大学の学費はいくら?
ドイツの大学は90%ほどが公立で、公立の大学は学費が無料です(一部例外あり)。英語で授業を受ける場合も例外ではありません。ヨーロッパでは学費が無料の国も多いですが、それはあくまで、自国やEU圏内の留学生に限定されることがほとんどです。全世界の留学生にまで政府が学費を負担してくれる国は稀で、その点でドイツは特別と言えます。
政府が負担するということは、間接的にドイツ国民が負担していることになりますが、ドイツ国民は怒らないのでしょうか?学費無料の背景や、一部の例外について、こちらの記事で解説しています。
ドイツの大学は、日本と単位基準が異なる?
日本の大学の1単位というのは、ドイツでは2単位(ECTS)に換算されることが多いです。厳密には2弱ですが、多くの大学は日本の1単位=2ECTSとして計算することがほとんどです。
更に深く知りたい、細かく計算されたいという場合は、ドイツの大学の単位制度ECTSの記事をご参照ください。
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