正式名称: Charité – Universitätsmedizin Berlin
Charité – Universitätsmedizin Berlin(シャリテ)は、ベルリン自由大学(FU)とフンボルト大学(HU)の共同医学部として機能する欧州最大級の大学病院です。診療・研究・教育を一体で運営し、基礎から臨床までを結ぶトランスレーショナル研究に強みがあります。拠点はベルリンの中心部のCampus Charité Mitte、北西部のCampus Virchow-Klinikum、南西部のCampus Benjamin Franklin、そしてバイオメディカル研究が集積するCampus Berlin Buchの4キャンパスとなっています。1710年の創設以来、医学者であるローベルト・コッホとパウル・エールリヒの基盤ももとに、世界的な教育・研究拠点へ発展してきました。評価としては、Newsweekの「World’s Best Hospitals 2025」でドイツ1位・世界7位に選出され、世界最高水準の医療・研究環境を提供しています。
豆知識:記憶に新しい出来事としては、シャリテのウイルス学チーム(クリスチャン・ドロステン教授ら)は、2020年1月にSARS-CoV-2を検出する最初期のPCR検査プロトコルを開発し、WHOが公開しました。
数字で見るシャリテ
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世界大学ランキングの順位
(THEランキング 2025年) - 0
ドイツ国内での順位
(THEランキング 2025年) - 0
在学生の人数
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留学生の人数
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シャリテのキャンパスについて
Campus Charité Mitte(CCM)
Campus Charité Mitte(CCM)はベルリン中心部ミッテ区にある歴史的中核拠点で、講義棟・研究所・大学本部機能と、内科系・外科系の主要診療科が集積しています。都市の中心に位置する利点を活かし、基礎研究から臨床、さらに学際連携までを短い動線でつなぐことができ、医学生の臨床実習やシミュレーション教育、研究者の共同プロジェクトが日常的に行われています。
Campus Virchow-Klinikum(CVK)
Campus Virchow-Klinikum(CVK)はヴェディング地区に広がる大規模臨床拠点で、救急・集中治療体制を備えた総合病院としての機能が強く、手術部・画像診断・内科外科の幅広い専門領域が共に存在します。教育面ではベッドサイドティーチングやケースベース学習が充実しており、地域医療機関や研究施設との連携も活発です。
Campus Benjamin Franklin(CBF)
Campus Benjamin Franklin(CBF)はシュテーグリッツ地区に位置し、緑の多い落ち着いた環境の中に教育・研究・臨床施設がまとまっています。内科系・外科系の主要診療科に加え、予防医療やリハビリテーションなど患者の生活に寄り添う医療が展開されており、学生にとっては基礎知識の応用やチーム医療の学習に適したキャンパスです。
Campus Berlin Buch(CBB)
Campus Berlin Buch(CBB)はベルリン北東部ブーフのライフサイエンス地区にあり、分子医学やトランスレーショナル研究に強みを持つ研究キャンパスです。近隣の研究機関・バイオ企業と密接に連携し、共同研究や臨床研究ユニットを通じて、基礎で得られた知見を臨床へ橋渡しする実践的な研究教育が行われています。
歴史
Charité(シャリテ)は1710年、ベルリンでペスト対策の隔離病院として創設され、1727年に「Charité(慈善)」の名を得ました。1810年のベルリン大学(現在のフンボルト大学)創設後、1828年から主要な教育病院となり、19世紀にはフィルヒョウ、コッホ、ベーリングたちが病理学や感染症学を発展させました。戦後は東ベルリンで医学研究と教育を担い、ドイツの再統一後の再編を経て1997年にヴィルヒョウ病院、2003年にベルリン自由大学のベンジャミン・フランクリン病院と統合し、ベルリン自由大学とフンボルト大学の共同医学部「Charité – Universitätsmedizin Berlin」として再出発しました。現在は上記の4キャンパスを擁し、診療・研究・教育を一体で行う欧州有数の大学病院となりました。
Berlin University Alliance (BUA)
Berlin University Alliance(BUA)は、Freie Universität Berlin(ベルリン自由大学)、Humboldt-Universität zu Berlin(フンボルト大学)、Technische Universität Berlin(ベルリン工科大学)、そして医学部のCharitéが連携して、4大学を“ひとつの巨大キャンパス”のように使える仕組みです。留学生にとっては、4校分の授業・研究設備・図書館・指導教員ネットワークにアクセスでき、学際プロジェクトや都市全体の研究クラスターにも参加しやすいのが、大きな魅力です。Max PlanckやFraunhoferなどの世界を代表する研究機関、ベルリンのスタートアップ企業との連携機会も豊富で、英語で授業を行うプログラム(学部・学科)の体制も整っています。1枚の学生証で、多彩な分野と実践の扉が一気に開く——それがBUAの強みです。
Berlin University Allianceのメンバー
- Humboldt University Berlin (HU Berlin/ フンボルト大学)
- Technical University Berlin (TU Berlin/ ベルリン工科大学)
- Free University Berlin (FU Berlin/ ベルリン自由大学)
- Charite (シャリテ)
この4大学をそれぞれご紹介する記事も用意しているので、ぜひご参考にしてください。また、BUAに関してもっと知りたいという方は、公式ページのリンクも下記しますので、ぜひお役立てください。https://www.berlin-university-alliance.de/en/index.html
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